◎野生フクロウのエサ◎

「ザ・フクロウ:誠文堂新光社より」
和名 ヒガシアメリカオオコノハズク
英名 Eastern Screech Owl
学名 Otus asio
ヒガシアメリカオオコノハズクのエサは、実にバラエティに富んでいます。一般に他のフクロウ類が捕食している陸生の生き物に加えて、水生の生き物も捕らえて食べています。
ヒガシアメリカオオコノハズクは様々な種類の脊椎動物を捕食していますが、げっ歯類とスズメ目の鳥類は特に重要な獲物となっています。一方、無脊椎動物の中では主に昆虫類、ザリガニおよびミミズなどがエサとなります。
ヒガシアメリカオオコノハズクの狩りは、ほとんどが夜間に行われます。しかし時に夕方や日中など、明るい時間帯に行われることもあります。
狩りの方法に関してはよく観察されており、通常は樹木の下方の枝に止まって、獲物がいるとすかさず枝から飛び下りて、力強い足で捕らえることが知られています。堆積した落ち葉の中に隠れている獲物を探って捕まえたりすることもあります。また水生生物を捕らえる際は、水深10cm程度までの浅瀬なら、自ら水中に入っていきます。水辺の近くにある木の枝や岸辺から、水中にピョンと飛び込んで、魚やオタマジャクシを足で上手に捕まえます。また空中での狩りも得意で、飛びながら嘴で上手に獲物を捕らえたり、空中でホバリングして隠れた獲物を翼の一撃で追い出して、捕らえたりすることもあります。さらに獲物の後を追って地上を歩いたり、走ったり、とび跳ねたりすることもあり、足を使った移動も得意です。巣立ち後のヒナは、若いうちから親鳥と同じような行動をとります。
ヒガシアメリカオオコノハズクは獲物を捕らえると、頭や首を咬んで強く引っ張って補殺します。獲物は地上または木の枝の上で食べます。鳥類を捕まえた時は、部分的に羽毛をむしり取ってから食べます。ネズミなどの小型哺乳類は、通常頭部から先に食べます。
参考文献:
Manfred Heidenreich (1995),
Birds of prey medicine and management, Blackwell Science, Inc., MA
J d Hoyo, A Elliott and J Sargatal(1999), Handbook of the birds of the
world Vol.5, Lynx edicions, Barcelona
Hand, Thatcher, Remillard and Roudebush, 本好茂一監修(2001),小動物の臨床栄養学第4版, マークモーリス研究所日本連絡事務所,
カンザス州トピカ
Boxes, baskets and platforms / artificial nest sites for owls and other
birds of prey, Sue M. Dewar and Colin R. Shawyer, the hawk and owl trust,
London
Fredric L. Frye, 松原哲舟監 (1997), 飼育下爬虫類の食餌, LLL Seminar
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